両国での観光中やお仕事の合間に、急に詰め物が外れてしまい「このままで大丈夫だろうか」「今すぐ歯医者に行けないけれどどうしたらいいのか」と焦っていませんか。硬いものを噛んだ拍子に「ポロッ」と取れると、誰でも不安になるものです。この記事では、詰め物が取れたときにまず確認すべきこと、やってはいけない応急処置、そして来院までにできる正しいセルフケアを、歯科医師の立場から順を追って解説します。
詰め物が取れたらまず歯の状態と痛みの有無を確認しましょう

詰め物が取れた直後は、痛みがあるかないかで緊急度が変わります。痛みがなくても油断せず、できるだけ早めに歯科を受診することが望ましいとされています。まずは鏡で歯の状態を確認し、症状の有無をチェックしましょう。
痛みがなくても放置は危険です
見た目に変化がなく痛みもないと「まだ平気」と思いがちですが、詰め物が取れた部分は歯の内部の象牙質がむき出しの状態です。厚生労働省の e-ヘルスネットでは、歯を失う二大原因はむし歯と歯周病であり、喪失に至るリスクの高い歯として未処置歯のむし歯やクラウン(冠)装着されている歯が挙げられています。詰め物が外れたまま放置すると、そこから汚れがたまり、再びむし歯が進行する危険性があります。
冷たいものがしみる場合は知覚過敏の可能性があります
詰め物が取れた歯がキーンとしみる場合、象牙質が露出したことによる知覚過敏の症状かもしれません。日本歯科医師会の情報によると、歯の根っこが露出し象牙質がむき出しの状態になると、歯ブラシが触れたり温度変化などの刺激で痛みを感じることがあり、持続時間は長くても1分以内で時間が経てば痛みは消失するとされています。ただし、しみる痛みが長く続く場合はむし歯の再発が疑われるため、自己判断せず歯科医師の診断を受けましょう。
何科を受診すべきか迷ったらまず歯科へ相談しましょう
「詰め物が取れた 何科」と迷う方もいますが、答えは歯科です。むし歯の治療や詰め物のやり直しは歯科の一般的な処置範囲であり、口腔外科的な処置が必要なケースも歯科医院で対応できます。当院では歯科恐怖症や嘔吐反射が強く受診をためらう方のために、静脈内鎮静法にも対応しています。恐怖心が強く受診を先延ばしにしてきた方は、親知らずの抜歯が怖い…麻酔だけで大丈夫?静脈内鎮静法とはもあわせてご覧ください。
市販の接着剤で自分で戻すのは歯を傷めるため避けましょう
詰め物が取れたときに「自分で戻す」ことを考える方は少なくありませんが、市販の瞬間接着剤や家庭用の道具で応急的に固定するのはおすすめできません。接着剤の成分が歯や歯ぐきに刺激を与える可能性があるうえ、汚れを内部に閉じ込めたまま固定してしまうためです。
自己流の接着はむし歯の進行を早める恐れがあります
むし歯は、口の中の細菌が糖質をもとに作り出す酸が歯を溶かすことで生じます。詰め物が取れて露出した部分に汚れや細菌を挟んだまま接着剤でふさいでしまうと、目に見えないところでむし歯が進行し、歯科医院で外した際にすでに神経近くまで達しているケースもあります。取れた詰め物は自分で戻さず、歯科医師の診断を待つことが大切です。
硬いもの・粘着質な食べ物を我慢して噛むのはやめましょう
詰め物が外れた歯はもろくなっているため、せんべいやナッツなどの硬いもの、キャラメルや餅などの粘着性のある食べ物は避けてください。噛んだ拍子に歯が欠けたり割れたりする可能性があります。
外れた詰め物は捨てずに持参しましょう
取れた詰め物は、変形や破損がなければ再装着できる場合があります。ティッシュなどに包んで小さな容器に保管し、受診時に歯科医師に見せてください。日本歯科医師会の情報でも、歯が欠けた場合は緊急性がなくても歯医者を受診して詰めたりかぶせたりの処置を行うとともに、しばらく経過をみる必要があるとされています[4]。取れた詰め物についても同様に、専門的な判断のもとで再利用の可否を確認してもらいましょう。
来院までは優しい歯磨きと食事の工夫で歯を守りましょう
来院までの数日間は、患部を刺激しないよう配慮しながら清潔を保つことが応急対応の基本です。特別な薬や器具は不要で、日常の中で気をつけられることばかりです。
やわらかい歯ブラシで優しくブラッシングしましょう
詰め物が取れた部分の象牙質はデリケートなので、力を入れず、やわらかい歯ブラシで周囲を優しく磨いてください。うがいをこまめに行い、食べかすが残らないようにすることも二次的なむし歯の予防につながります。
熱い・冷たい・硬いものを避けて反対側で噛みましょう
むき出しの象牙質は温度刺激に敏感なため、熱い飲み物や冷たいアイスなどはしみる原因になります。受診までは常温に近い刺激の少ない食事を選び、できるだけ反対側の歯で噛むようにしましょう。
痛みが強いときは早めのご相談をおすすめします
我慢できないほどの痛みが続く場合や、夜間・休日で歯科医院が開いていない場合の対処法については、歯が痛い夜間・休日はどうする?両国での対処法と受診の目安で詳しく解説していますので参考にしてください。当院では初診時にCTやマイクロスコープを用いた検査を行い、ラバーダムやう蝕検知液、MTAセメントを活用しながら、できるだけ歯を残し、歯の寿命を長く保つことを目指しています。初診は原則60分ほど時間を確保し、衛生士による問診・検査と院長による診察の両方でじっくり状態を確認します。
まとめ
- 詰め物が取れたら痛みの有無にかかわらず放置せず、早めに歯科(何科か迷ったら歯科医院)を受診することが望ましいとされています[1][2]
- しみる痛みは知覚過敏の可能性もありますが、長引く場合はむし歯の再発が疑われるため自己判断は避けましょう[3]
- 市販の接着剤で自分で戻すのは、汚れを閉じ込めてむし歯を進行させる恐れがあるため避けてください
- 取れた詰め物は捨てずに保管し、硬いもの・熱い冷たいものを避けて受診まで過ごしましょう
- 当院では初診原則60分、CT・マイクロスコープ・ラバーダム等を用いた精密な検査と、できるだけ歯を残す方針で対応しています
両国で詰め物が取れて困っている方は、両国駅から徒歩3分の当院までお気軽にご相談ください。JR総武線両国駅東口から徒歩3分、都営大江戸線A4出口から徒歩7分の立地で、10:00〜13:00/14:00〜18:30に診療しています(休診日は日曜・祝日。土曜も同じ時間帯です)。歯科恐怖症の方には静脈内鎮静法のご案内も可能です。来院の流れは初めての方へ(初診の流れ)をご確認ください。
関連する診療ページ:むし歯治療
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「むし歯の特徴・原因・進行」kennet.mhlw.go.jp
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「う蝕」kennet.mhlw.go.jp
[3] 日本歯科医師会「テーマパーク8020 知覚過敏」jda.or.jp
[4] 日本歯科医師会「テーマパーク8020 歯の外傷」jda.or.jp